かが来鹿に寄せて

なぜ軍用機や軍艦の動向が分かるの?と質問されますが、彼らのスケジュールはもちろん軍事機密なので、一般的には出回らない。長年全国各地でそれらを追っかけていると、中の事情に詳しかったりコネを持つ方々とお友達になり、「噂だけどね〜」という枕詞と共に正確なスケジュールが降ってくるという事も無きにしも非ずですが、そんな裏技に頼らないとすれば、とりあえずSNSでインフルエンサー(拡散者)を見つけてフォローすれば、そんな情報に巡り合えるかもしれません。

 鹿児島湾奥に位置する、黒酢の産地で有名な霧島市福山町には、海上自衛隊の鹿児島音響測定所があります。鹿児島湾の最大で200mを超える深度を活かして、水上艦や潜水艦の音紋登録を行う施設ですが、古くは桜島をハワイのダイアモンドヘッドに見立てて真珠湾攻撃の演習を行ったそうですから、鹿児島と軍事との繋がりは昔から強固であると言えましょう。そしてこの特殊な施設を求めて全国の基地から艦船が訪れますが、特に造船所で進水式を終えたばかりの新造船は早いうちに訪れるので、マニアにとっては旅費を掛けてでも訪れる穴場なのかもしれません。

 2020年6月9日、この日は朝からtwitterが沸きました。海上自衛隊最大の護衛艦で、一番艦にV/STOL(垂直および短距離離着陸)可能なF-35B戦闘機の搭載改修を待つDDH-183いずもを冠する、いずも型二番艦DDH-184かがが日向灘を南下し、鹿児島湾に入港したとの情報が!ちなみにこれも何故分かるかと言いますと、AIS(自動船舶識別装置)という船の現在位置情報が分かるアプリがあるからで、普段は軍属の船は表示されませんが、民間航路や珍しい場所を訪問する時には、衝突などの危険を避ける意味でAISをオンにしている模様。スマートフォン様様ですねぇ。

 SNSで確認した最後の情報では、マリンポート沖まで進入との事。コロナ禍による自宅待機中なのでお休みではないのですが、昼飯食ってからちょっとだけ見に行こうかとダラダラしていたら、「今すぐ霧島市へ向かえ!」とメールが来たため、慌ててお仕事へ。先輩同行のOJTから1時間ほどで解放されましたが、改めてAISを確認してみると、湾奥を蛇行しているかがを発見。そのまま福山まで走り、音響測定所の展望所を訪れました。5〜6名のカメラマンで賑わっておりましたが、桟橋へ寄せるタグボートがいないので音響測定所へは接岸しない可能性が高く、とりあえず遠くを回遊するかがを見つめます。こちらに近いたタイミングを見計らって、三脚と450mmで一通り押さえ、たまたま出会った知人に教わった高台の展望所から俯瞰でも撮影。またもや晴れ男効果の青空と共に、撮れ高もお腹いっぱいの収穫となりました。

 何でも朝8時ごろから大勢のカメラマンが詰めかけたそうで、鹿児島のミリオタも増加傾向が見られます。彼らはだいたい私と同様、船だけでなく飛行機や鉄道などもかじってる事が多く、僕としてもどこでお会いしたのか忘れる事が多いですが、趣味の話は知らない人同士でも盛り上がるので、一杯飲みたい気分になりますね(下戸)。しばらく風景ばかり撮っていたので、良い鉄分補給ができました。ちなみにかがさんは、翌日昼には横須賀への帰途に就いたそうです。

AIS検索アプリ「Findship」

Joji Ikeda

この記事を書いた人:

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2003年に個人事業を開業。

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