御苗場Vol.28開幕に寄せて

 5月15日に作品の発送を終えて、5月20日に3331 Arts Chiyoda において御苗場Vol.28が開幕しました。仕事の都合で設営に行けないため代理搬入を依頼し、写真のような感じで私のブースが完成。2年前の横浜御苗場では発注先から直接会場へ配送し、1週間もの休暇を取って、搬入日に半日かけて手作業で設営したものです。豪華客船が2隻も接岸している大さん橋ホールで、ワクワクしながら初日を迎えたことを思い出しました。今回の展示場所はW02、ストリートというジャンルの全体で二番目という超目立つ場所ですが、航空基地のエプロン(駐機場)をストリートと解釈したのは前代未聞かも。前回は壁展示に自信がなく、初めての展示方法であるテーブル展示にチャレンジ。今回は満を持しての壁展示デビューとなります。右側の写真はオンライン展示での在廊シーン。初日はあいにくどなたとも出会えませんでした。オンライン展示の入場はこちら!

 前回の経験から何を揃えてどんな順番でリリースしていけば良いか分かっていたので、後はどれだけ精度を上げると言いますか、自分がやりたい事の理想に近づけるかという事が課題でした。まず経費に妥協しないという強い意志の下、写真集制作に一万円(も)突っ込みます。以前長崎での写真家交流会で同額のフォトブックを拝見しましたが、どれだけ作品に自信があればそんなものを作る気になれるだろうかと、当時は異次元の世界と決め付けていました。しかし結局のところ、そのような自分の体験が根っこにあって、それらを引っ張り出して構築していったように思います。おかげで、どなたに見せても恥ずかしくないクォリティを確保することができました。

 前回は販売用に20種類もプリントして持っていった写真がわずか¥500しか売れず大赤字を抱えてしまったので、今回は端から売ることを諦め、タダでポストカードをばら撒くことに。元印刷屋なのでオフセット印刷や加工の仕上がりには詳しかったものの、送られてきた製品には驚愕!コーティングのおかげで印画紙プリント以上の質感を漂わせちゃってますが、これほんとにタダで配っちゃっていいんですか?イーンデス!!ぜひ貰いに来て頂きたい。原価15円だし(しまった100円で売ってもぼろ儲けではないか)このアイデアも、ご自身の作品展で名刺がわりに中綴じ8ページの冊子を配ってた、福岡の尊敬するカメラマンを参考にしました。いろんな方との出会いのおかげで、私のブランディングが確立できたのです(パクった言わない)。

 「ブランディング」という言葉が出てきましたが、5月14日に開催されたオンライントークイベントで、人気写真家のもろんのんさんが分かりやすく説明されていらっしゃいました。あなたは何ができる?どんな価値を提供できる?という点について率直に返答できるかという事を、深く考えさせられました。おそらくブランディングやマーケティングに精通した方は、ターゲットに対する発信力の査定に敏感で、私のようなあれもこれもしたい注意散漫な人間は、本質的に一点集中の成果は挙げられないだろうと看破されてしまったように思い、画面越しながら冷や水を浴びたような心境に。ただCHAGEさんがかつて率いたユニットMULTI−MAXという単語が気に入っていて、どうせ太く短く生きるなら、できるだけ多種多様な経験をして、全ての分野で最高のレベルに達したいということを夢にしても良いのではないかと思いました。

 そして御苗場プロデューサーで写真家のテラウチマサト氏と、大ファンだったCHAGE and ASKAのCHAGEさんがまさかのお友達という縁からオンライントークイベントが実現したそうですが、音楽は楽しい時に口ずさむ鼻歌が原点で、人間に必要なものである事、写真は撮った時の時間を留めるタイムカプセルのようなもので、良い写真はいつまでも見飽きない。それぞれの道を極めたお二人のトークは常に受け手の事を最優先に考えていて、とても温かいオーラが伝わってきました。

 2年前の収穫としては、会場で多くの写真家と知り合え、入賞は逃したもののチャリティ•オークション出品5点に選出されました。この時作った写真集は防衛省や空幕広報室へ献本する機会を得られたり、モデルとなったアメリカ合衆国太平洋空軍F-16バイパーデモフライトチーム所属のプリモ大尉にはサインを頂いたり、文林堂発行の月刊誌航空ファンの記者として取材する機会を得られるなど、一般人が経験できないような数多くの貴重な体験をさせて頂きました。

 今回は反応はあまり気にしておらず、終活や遺言の意味を込めて取り組みました。ミスターPENTAXと呼ばれているリコーイメージングの有名な方や、雑誌「航空ファン」の編集次長様へ来場を直メールで招待できるほど人脈は広がりましたが、新種のウイルスをはじめ、これだけ目に見えない脅威に晒されていて、いつ命運が尽きるか分からない世の中で、無事に明日を迎えられるかは誰も知りません。でも、いざ永遠の眠りにつく時に、あの時あぁしておけばよかったな〜と後悔したくなかった事が、大きなモチベーションに繋がりました。ですので池田丈二という写真家がいたという事を多くの方に知っていただけたら、充分満足できると思うのです。

 明日5/22と23、会場で在廊します。前回はCP+という国内最大のカメラ博覧会のサテライトイベントだったため数多くの来場者がおとずれましたが、今回は出展者の規模が1/10に減少したことに加えて、緊急事態宣言期間中と言うこともあり、おそらくは来客も極めて少ないであろうと思います。それでも来て頂いたお客様は歓迎しますが、このような状況でそれでも御苗場に出展した、他の写真家の心意気も気になります。人見知りチキン野郎ですが、気に入った作品があったら積極的に作者に話しかけてみようと思います。私達が、写真の力でこの世の閉塞感を打破できるように。。

この記事を書いた人:

プロフィール

2003年に個人事業を開業。

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